2016年5月26日木曜日

納品がありました

地元長久手の寺院よりお預かりした屏風が修理を終え、先日納品を行いました。



こちらの作品は二曲一双の箔押し屏風で、一からの下地新調、箔押し紙での補紙・補彩など様々な経験をさせていただくことができました。
本来は衝立など、調度品として作られていた屏風。修理によってまた永く活用していただけるものに生まれ変わりました。






2016年5月19日木曜日

仮張り作り

修復の作業では様々な道具を使用しますが、その中には市販されておらず特注で作っていただくものや、必要に応じて自分たちでて作るものもあります。本日は仮張り作りについてご紹介します。
仮張りとは裏打ちを行った本紙や裂を糊止めし、ピンと張った状態で乾燥させるために使用する板で、格子状の木組に和紙を貼り重ね、柿渋を塗って作ります。柿渋には防水性があるため、乾燥後にはがしやすく、また仮張り本体が傷みにくくなる効果もあります。



こちらは骨縛りという工程で、下地骨と呼ばれる木組に糊を付け、紙を貼り付けているところです。これを表裏両面行い、さらに蓑かけ、蓑縛りと和紙を貼り重ね、柿渋を塗って仮張りの完成となります。
この下地骨、骨縛り、蓑かけ、蓑縛りといった構造は屏風や襖、和額装などにも共通する構造で、仮張り作りがこのような表具工程の練習にもなります。













2016年5月11日水曜日

肌裏上げ -修復工程紹介-

本日は現在進行中の修復作業についてご紹介いたします。


こちらは掛軸装から周りの裂を取り外し、本紙裏面に接着されている裏打ち紙を除去しているところです。
掛軸装の仕立てでは、本紙の裏面に肌裏打ち、増裏打ち、総裏打ちと最低でも3回の裏打ちが行われますが、解体修理では、本紙を傷つけないよう細心の注意を払いながらこれらの裏打ち層を1層ずつはがしていきます。
本作品は幅1m、高さ1.5mあまりの大きな作品のため大学院学生も含めて数人がかりでの作業となりました。
こちらの作品は、補修の必要な欠損・傷みもほとんどないため、新たに裏打ちを行い裂も取替えて修理完了となります。